富山縣護國神社
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第十七回元服立山登拜のご報告(平成28年8月31日)

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 第十七回「元服立山登拜」が8月21日から23日までの3日間、小学4年生から中学2年生の16名の隊員が参加し、立山ガイド協会の佐伯高男氏、佐伯知彦氏にガイドをしていただき開催しました。
 越中(富山)では、文武天皇の御代大宝元年(701年)に立山開山の祖、佐伯有頼が16歳の時に立山に登り立山を開いたといふ由緒にあやかり、越中男子は十歳余りになると立山に登拜して晴れて少年から青年へと認められる習はしがあり、この元服立山登拜はその伝統を踏襲し、加へて、立山三山(浄土山・雄山・別山)の縦走を目指します。昔から浄土山・立山頂上雄山・別山はそれぞれ過去・現在・未来を象徴する山と云はれてをり、過去の山・浄土山では、正しい歴史認識を学び、現在の山・立山頂上雄山では、雄山神社峰本社(佐伯睦麿宮司)で元服の式をあげ頂上達成の喜びをかみしめ、未来の山・別山では、三山縦走達成の自信を糧に未来への目標へ向かつて力強く生きていくことを誓ふのであります。
 一日目は、午前6時30分より結成式を行ひ、参拜の後に宮司が「心を一つに最後まで頑張つてほしい」と激励し、御守・鉢巻・隊旗を手渡しました。次に禰宜の隊長が挨拶をし、富山みらいロータリークラブの西尾公秀会長、富山南ライオンズクラブの中尾善裕会長から激励の言葉をいただき、家族をはじめたくさんの見送りの中、バスで神社を出発。千寿ヶ原の立山駅に到着すると佐伯高男ガイドと合流し、ケーブル、高原バスを利用して室堂へ移動。室堂山荘まで歩き、準備体操をして初日の浄土山までの登拜が始まりました。途中、佐伯知彦ガイドと合流、大きな岩を攀じ登りながら進み、頂上では、平成17年にこの元服立山登拜が中心となり再建された富山県出身の戦歿英靈のみたまを祀る「軍人靈碑」を参拜、國歌斉唱の後、隊長より「戰争で亡くなられたたくさんの尊い方々のお蔭で、多くの植民地が独立し、そして今の平和な暮らしがあるといふことをしつかりと認識してほしい」と訓示しました。昼食をとり一ノ越経由で室堂山荘へ下山。山荘に到着後、初日のみ参加された富山みらいロータリークラブ8名の皆様から二日目以降も頑張るやうにと激励していたきました。重要文化財の室堂で、佐伯知彦ガイドから立山登拜や室堂の歴史を教はり、そして山荘では、再来年登頂を目指してゐるエベレスト挑戦の心意気とネパール國の話をしていただきました。
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 二日目は、立山頂上の雄山に向けて出発。一ノ越からは東日本に接近中の台風九号の影響による強風の中、服装を整へ重心を低くして頂上を目指し、全員が無事に雄山神社峰本社社務所へ到着、登拜を達成しました。社務所では隊長と両ガイドと相談して、今後の天候を考慮して大汝山、真砂岳、別山への縦走を断念し、社務所にて祈願を受けたらすぐに下山することを決断しました。一同気持ちを切り替へ、佐伯宮司より祈願の奉仕をしていただき、「山では決して命を落としてはならないこと、計画を断念する勇断もとても重要である」といふことを伝へていただきました。立山登頂達成の万歳を行ひ、支度を整へ下山を開始しました。三ノ越では昭和天皇の御製碑前で「立山の御歌」の奉唱、皇居遙拜を行つてゐましたが、風当りが激しいところのため、今回は一ノ越より行ひました。午後2時前、予定より早く雷鳥沢ヒュッテに到着しやうとする直前に雨が降り出し、到着後には本降りの雨となりました。稜線を進んでいたらこの雨を避けることができずにゐたことを考へると、計画を断念する決断の重要さが十分に認識されるのでありました。
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 三日目は、午前8時頃より天候が回復、室堂へ向けて出発。雷鳥荘前から昨日登拜できなかつた別山を遙拜しました。室堂では、元森林管理署長であり、当社の林苑顧問の松久卓氏と合流。昨年建立された「秋篠宮殿下お歌碑」の前で、富山交聲合唱団で指揮をされてをられる佐藤進氏が謹作曲された「立山にて姿を見たる雷鳥の穏やかな様に心和めり」を一同で奉唱、初日と会場到着直前に見つけた雷鳥を思ひ浮かべ、それぞれがお歌に思ひを馳せながら奉唱しました。室堂から天狗平山荘までは、松久氏から、約2500年かけて土壌が作られ樹木が育つことや、様々な高山植物の名前や特徴などを解説していただきました。そして、午後3時30分、予定通りに神社へ到着。終了式を行ひました。隊員の中には、「来年も参加して、登頂できなかつた別山へ挑戦したい」と誓ふ者もをり、それぞれが心配して待つてゐた家族のもとへと帰つて行きました。
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 ガイド・サポーターの皆様をはじめ、雄山神社・各山荘の皆様、御協賛いただいてをります富山縣護國神社崇敬会、青空のみの市実行委員会、富山みらいロータリークラブ、富山南ライオンズクラブ、立山黒部貫光株式会社、報道各社の皆様方のお蔭をもちまして、無事に開催できましたこと、厚く御礼申上げます。まことにありがたうございました。

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