富山縣護國神社
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崇敬会旅行「鎌倉文化・歴史を探訪する旅」のご報告(令和4年6月6日)

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写真は稲村ケ崎に建立されてゐる明治天皇御製碑

富山縣護國神社では、崇敬会研修旅行として一泊二日の行程で、「鎌倉文化・歴史を探訪する旅」を実施致しました。
 現在放送されてゐる大河ドラマ「鎌倉殿の十三人」で注目を浴びてゐる鎌倉の地でありますが、鎌倉幕府成立から滅亡まで、壮絶な戦ひがあり、特に第九十六代後醍醐天皇による建武の中興に一身を捧げた護良親王をお祀りされる鎌倉宮や、新田義貞の縁の地を巡り、遺徳を偲び御霊を弔ふことを目的としたものであり、さらに、歴史的建造物や遺跡を巡り、鎌倉の文化を探訪するものであります。
 初日は、日本最初の禅宗道場である建長寺、大塔宮 鎌倉宮、後醍醐天皇の勅願寺であった覚園寺、菅原道真公をお祀りされる荏柄天神社、白旗神社にまします源頼朝のお墓(法華堂跡)、鎌倉幕府将軍たちの御所であった大倉幕府跡、北条氏滅亡後、その御霊を弔ふため、後醍醐天皇の勅命をうけた足利尊氏により建立された宝戒寺、元鶴岡八幡宮、そして鎌倉大仏と多くの史跡を巡ったのでありました。
 その中でも特に、鎌倉幕府打倒、そして建武の中興に主たる功績を残された護良親王をお祀りされる鎌倉宮は、明治二年、明治天皇の勅命により、護良親王の御霊を弔ふために、幽閉され、殺害されたとされる東光寺跡に建立されました。一同参拝の後、境内を散策。護良親王がおよそ九か月の間、幽閉されてゐた土牢の跡が残ってをり、そのたたずまいに圧倒されながらも、建武の中興に尽くされた護良親王に思ひを馳せたのでありました。
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建長寺にて、ボランティアガイドの説明を聞く一行。
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鎌倉宮にて参拝
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鎌倉宮の境内を散策
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大倉幕府跡の碑
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元鶴岡八幡宮にて参拝
 
 二日目は、同じく建武の中興に尽くされた武将、新田義貞と縁のある稲村ヶ崎へと向かひました。
 新田義貞は、鎌倉の進撃の際、陸路から攻め込むが、天然の要塞ともいはれる鎌倉の守備は堅く、切通しを切り崩せずに稲村ヶ崎へと回り込むも、切り立った崖に岩が露出し荒々しく波が打ちつけてゐました。そこで新田義貞は海に黄金の太刀を投げ入れ、龍神に祈願すると潮が大きく引き、幕府の水軍が沖へと流され、岸壁沿ひに攻め込むことが出来たと伝はります。その数日後には鎌倉幕府第十四代執権北条高時を自害に追ひ込み鎌倉幕府が滅亡しました。この新田義貞徒渉伝説を明治天皇がお詠みあそばされた御製
「投げ入れし剣の光あらはれて千尋の海もくがとなりぬる」
の御製碑が稲村ケ崎公園内に建立されてゐます。
 一同、その御製碑を拜し、新田義貞の遺徳を偲び、そして稲村ケ崎目前に広がる由比ヶ浜の、波のおだやかなさまを思ひ思ひに眺めたのでありました。
 次に一同は、鎌倉市大町にある栂野ガーデンへ向かひました。栂野ガーデンは約一二〇坪の広さの、バラを中心とした回遊性のあるイングリッシュガーデン。
定期的にオープンガーデンを開催されてゐます。その収益を「鎌倉風致保存会」や「国境なき医師団」、また現在ではウクライナへの支援金として寄付をされてゐます。当主の栂野陽様は、小説『鎌倉カルテット四重奏』の作者であり、當神社宮司の遠縁にあたる方であります。庭園には、美しい様々な種類のバラをはじめ、オダマキやテッセン、柑橘系の木々、そしてジキタリスといった初めて見るお花もあり、栂野陽様には、回遊しながら一つ一つ丁寧に解説していただきました。
 さらに、當神社宮司の遠縁にあたる、現在東京で活動されてゐる二階堂理恵様も合流。遠く離れて暮らしてをりました栂野一族が、ここで再会したわけであり、晴れ渡る空の下、ご先祖さまも喜んでゐるやうでした。
 旅の最後には、鶴岡八幡宮にて、それぞれが思ひ思ひの気持ちを込めて参拜、そして境内や若宮大路、御成町通り周辺を散策し、帰路へとつきました。
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稲村ケ崎にて、明治天皇御製碑を拜する
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明治43年におきた逗子開成中学校のボート遭難事故の犠牲者を弔ふために建立された真白き富士の嶺記念像
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おだやかな由比ヶ浜
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栂野ガーデンにて、栂野陽様より解説をうける一行
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バラを中心とした広い庭園
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栂野陽御夫妻様と宮司夫妻
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栂野陽さまと、東京より駆けつけて下さった二階堂理恵様。
 
 この研修旅行に於いて、いにしへより、國のために忠義を尽くされた尊王の志士がをり、その遺徳を深く偲び、御霊を弔ふことの大切さと、天皇の大御心と、尊王の志士たちとの何よりも強く深い結びつきにより、数多の国難をも乗り越へ、今の日本國があるといふことを強く感じた次第であります。
 「鎌倉文化・歴史を探訪する旅」にご参加、ご協力いただきました皆様方には厚く御礼申上げます。
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富山縣護國神社
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