富山縣護國神社
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「第九回 奉納篝火狂言」のご報告(令和5年7月9日 )

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 6月10日(土)午後3時から人間国宝 野村萬様、九世 野村万蔵様、万蔵次男 野村拳之介様の万蔵家三代はじめ萬(よろず)狂言一門の皆様によります、第9回奉納篝火(かがりび)狂言が行はれ、約300名の皆様が狂言を堪能いたしました。
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 「伝統芸能は日本のこころ」と題し、美しい伝統芸能を奉納いただくことで、富山県民広く御英靈とともに楽しんでいただくことが慰靈顕彰になるといふ宮司の思ひにより開催され、草月流 藹(あい)の会(代表 栂野惠秀)様には花の特別奉納をいただき、狂言の伝統芸能に花を添へていただきました。
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 はじめに、宮司が挨拶し、次に野村万蔵様が狂言の解説、演目の解説を行ひました。

狂言『謀生種(ほうじやうのたね)』
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 そして、野村萬様、萬様の孫の野村拳之介様によります、狂言『謀生種』が奉納されました。嘘の話が上手な伯父にいつもだまされてしまふ甥は、今日こそは伯父に勝ちたいとほら話を用意して会ひに行き、しかしいつもの通りだまされてしまひ、嘘の話が上手なのは謀生の種といふ嘘の種があるからと聞いた甥は、その種を欲しがり更に騙される様子に、笑ひ声が響いてをりました。

狂言『金岡』
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 次に休憩をはさみ、野村万蔵様、清水宗治様によります狂言『金岡』が奉納されました。舞歌(ぶが)と語りを芯とした、和泉流では重習として扱はれる大曲で、万蔵様が富山で初めて演じる特別上演でありました。絵師の巨勢金岡は、御殿へ絵を描きに参内した際に出会つた上臈のことが忘れられず、物狂ひになり洛外を彷徨ひ、金岡の妻は夫を見つけその理由を聞くと、女の美しいのは化粧のためと、金岡に絵筆をとらせて描かれる様子や仕草が観衆の笑ひ声を誘ひ出し、篝火狂言では今回初めて奏された笛の音が舞台を引き締め、上品な舞歌が演じられました。
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 上演後は、野村萬様へ花束が贈呈され、挨拶を賜りました。会場にお集りいただいたたくさんの来場者へ感謝のお言葉をいただき、午後4時20分、無事に終演となりました。
 色々とご協力賜りました皆様方に厚く御礼申上げ、篝火狂言が富山の地に一つの伝統文化として根づいてゆく基となることを念じつつ、ご報告申上げます。

富山縣護國神社
富山県富山市磯部町1-1 TEL:076-421-6957 FAX:076-421-6965

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